こんにちは! SN校内新聞編集部です。
ここ数年、教育現場で関心を集めている「アクティブ・ラーニング」。新学習指導要領には、「主体的、対話的で深い学び」と明記されていますが、具体的な授業方法に悩んでいる先生方も少なくないはず。
そこで、全国に先駆けて取り組みを行ってきたI先生に、アクティブ・ラーニング型授業の事例や工夫について、全3回にわたって教えていただきます。
第1回である今回は、「アクティブ・ラーニング導入の背景から実践事例」をお届けします。実際の現場でどのように取り入れていくか、ヒントが満載です。
私が勤めている高校は、2011年度から国の指定を受け、「言語活動」を重視した取り組みを進めてきました。講義型の授業から、大きな変化を求められたわけですが、私自身、授業に対する行き詰まりを感じていた頃でもあったので良い転換の契機と捉えて臨みました。
本校は進学校で、私はそこで数学を教えています。生徒が苦手意識を持ちやすい教科だということもあるかもしれませんが、授業の中できちんと学びにつなげられていないのではないかと課題意識を持っていました。
授業中、問いを投げかけても生徒たちは積極的に発言をしませんでした。間違えることを恐れて、チャレンジを避けるのです。また、問題を深く考えずに、板書された解答をノートにそのまま写すだけ。ついには、居眠りを始めてしてしまう子までいる始末……。
学力層が幅広いことや、部活動がかなり盛んであることも要因となり、授業に集中できない生徒が増えていると感じました。
そこで、「言語活動の充実」を意識して授業を変えていきました。グループ学習の形では、生徒が主体的に参加しやすいという利点があることに気づきます。
そんな小さな発見を積み重ねていたので、「アクティブ・ラーニング」についても違和感なく受け入れられました。もともとは大学教育改革のキーワードとして出てきたものですが、よく指導要領を読み込んでみるとこれは我々が今までやってきた「言語活動の充実」と似ているなと感じたのです。
実際に、どのような授業をしているのか。3つの実践を紹介します。
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