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指導が難しい子どもの類型化
今、指導が難しい子どもの類型化を試みています。(対策はその後で考えるつもりです)。この質問は、指導が難しい子どもはどのような点で指導が難しいのか、その原因にはどの様なことがあるかということ、それを皆さんはどのように思われているのか、その点での質問です。
私は小学校に勤めていますので、今は小学生だけを考えています。中学校等ではある程度、指導が難しい子どもへの対応はシステムができあがっており、組織的に対応されていると聞きます。小学校では学級担任制を行っていることから、指導技術がシステム的になっていない(担任任せの)ところが多いようです。それで、今は、小学生だけを考えています。
例1:勉強が難しい子ども。
例えば、勉強が難しい子どもがいます。勉強が難しい子どもの中には、いわゆる学習障害と言われている子どもがいますが、それも含めて考えたいと思っています。勉強が難しい子どもには、いろいろ原因があって勉強が難しくなっています。その原因を類型化することで、対策を考えやすくなるわけです。
例えば、勉強が難しい子どもの中には、上に年の離れた兄か姉があり、その兄や姉が夜遅くまで起きているのでその影響で睡眠不足になり、授業中、学習に集中できない子どもがいます。あるいは、母子家庭(父子家庭)で、保護者が帰宅する時間が遅く、保護者に宿題・翌日の準備物をお願いできず、それが原因で学習が遅れがちになる子どもがいます。
「勉強が難しい」という類型化と同時に、このような「原因の類型化」も考えていきたいわけです。
例2:子ども同士の人間関係で指導が難しい子ども。
子ども同士の人間関係で指導が難しい子どもがいます。もちろん様々な発達障害が原因で、人間関係が難しいということもありますが、親の育て方の影響で指導が難しい子どももいます。例えば、悪いことをすれば怒っておしまいという育て方です。そのため、叱られなければ何をしても良いという発想を基本に持っている子どもです。あるいは、常に大人の顔色をうかがって行動している子もいます。
例3:大人(先生)に、反抗的な態度をとり続ける子ども。
大人(先生)に、反抗的な態度をとり続ける子どもがいます。その子の好き嫌いのタイプもあるでしょうが、多くの大人(先生)に反抗的な(生意気な)態度をとる子どもです。
あるいは、恐い先生の言うことは聞くが、そうでない先生の言うことは聞かないという子どもがいます。
上に、3つの例を挙げましたが、これ以外にも、いろいろなタイプで、指導が難しいと感じる子どもがいます。こういう点で、こういうところが、指導が難しい子どもという「タイプ」を列挙すること、そして類型化することを通して、対応が考えやすくなるのではないかと思っているわけです。
また、いろんな要素が複合して怒ってくる指導の難しさもあります。複合的な原因を総合的に対処できればいいのですが、分析的にとらえて、原因の1つ1つに個別に対処しながら解決していく方法もあります。
子どもは変化する社会の中で生きていますので、類型化を固定化してとらえることはできません。しかし、おおよそ「こういう子どもには、こういう指導が効果的である」という傾向があることはあると思います。教職に就いたばかりの方等で、子どもへの指導でお困りである方もおられると思いますが、指導が難しい子どもの類型化を知ることで、その子どもの課題をより分析でき、より子どもが見えてきて、よりよい対処法が見えてくるかも知れません。
もしかしたら、このような、指導が難しい子どもの類型化については、すでにどなたかがおやりになっているかもしれません。もしそのようなことをご存知でしたら、お教えいただけるとありがたいです。
また、もしかしたら、この考え方は間違っているかも知れませんので、もしそう思われるのでしたら、そのようなことをご指摘いただくことも、ありがたいことだと思います。
以上、長々と書きましたが、現在、私の周りには若い先生が多く、その皆さんがそれぞれ学級で、指導が難しいと感じられているようです。私は、「それぞれの子どもには、皆、何かしら良い点があるので、その点を認めてやることから指導が始まる」とは言っているのですが、それ以上を言ってあげることができません。そこで、「こんな子どもはいない?」ということを言ってあげたいのですが、私は、あまりそういうことを考えたことがなかったのであまり知りません。それで、全国の先生方にご協力をお願いしているところです。
以上よろしくお願いします。